なかなか不景気から好景気に転じない日本経済ですが、大きく経済を動かしている業界のひとつにエンターテイメント業界があります。映画の興行収入や、人気アイドルや人気アーティストのライブやCD販売、ファンイベントなど、大きなお金が動きやすいエンタメ業界は、日本の経済を支えていると言っても過言ではありません。
今回は、そんなエンタメ業界とボカロ市場について、そしてボカロPたちの収入事情についてまとめていきます。
エンタメ業界の経済貢献とボカロ市場の拡大
日本の経済を支えるエンタメ業界の中でも、21世紀になってからはネット上のエンタメや、バーチャルエンタメの台頭が目立ってきています。
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[2017年にはボカロ市場が100億円を突破]
矢野経済研究所の調査により、2017年にはボカロ市場が100億円を突破したということが明らかになりました。2004年に初めてのボーカロイドが発売されてから、僅か13年で100億円規模のマーケットにまで急成を遂げたことは、特筆すべき点です。
動画サイトにおける経済効果のみならず、初音ミクを始めとする人気ボーカロイドたちのグッズ化や、企業とのタイアップ、コラボレーションなどで市場規模を拡大してきました。
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[インバウンドにも貢献]
ボカロ文化を始めとする日本のサブカルチャーは、諸外国の人々の心も掴んでいます。日本が好き、日本に興味がある、という外国人に「なぜ?」とそのきっかけをインタビューすると、「日本の歴史・忍者・芸者・富士山・和食」などの昔ながらの日本の魅力に加え「アニメ・アイドル・ボカロ・VTuber」などエンタメ業界が並ぶようになってきています。
こうした日本のエンタメ、サブカルが外国人観光客を日本に呼び込む”インバウンド事業”に大きく貢献しているのです。
ネットのエンタメが若者に支持される理由
近年、若者のテレビ離れが話題に上ることが増えてきましたが、これに反比例するようにネットユーザーが増えています。テレビは家に置かないという人も増加し、その理由として「スマホやパソコンで、ニュースはチェックできるし、エンタメはYouTubeや動画コンテンツで十分」というものが上げられます。
こうした中で、ボカロやVTuberなど、ネット内のエンタメに熱狂する若者に注目が集まっています。なぜ彼らはネットのエンタメに魅了されるのか、その理由を考察してみました。
直接コメントで応援したり感想を伝えられる
動画投稿プラットフォームにはコメントを書き込める機能がついています。これにより、視聴者は自分が感じたことや応援のメッセージを直接投稿者に届けられます。
また、動画投稿者がそのコメントに反応してくれることもあり、視聴者はこういった”交流”も楽しむことができます。
視聴者と演者の距離が近い
直接コメントできる機能は視聴者と演者(動画投稿者)の距離を縮めました。また、生配信ではスパチャや投げ銭と呼ばれる機能を活用でき、視聴者が直接お金を送ることが可能です。
これらの機能により、視聴者は演者(動画投稿者)と直接つながっている感覚を得られるというのがネットエンタメの魅力のひとつです。
視聴者の”欲しい”がダイレクトに供給される
コメント機能や、ダイレクトメッセージ機能、またSNSの投稿を通じて、動画の制作者(演者を始めとする関係者)は直接視聴者の意見を目にすることができます。これにより視聴者が何を求めているのか、その内容をダイレクトに拾うことが可能です。
視聴者が、自分が欲しいと思っているコンテンツや企画、楽曲などを楽しみやすい仕組みとなっているため、ファンになりやすいと言えるでしょう。
自分が見守りながら育てている感覚を楽しめる
距離の近さや、リクエストに直接答えてくれるシステムなどにより、視聴者は演者(VTuberやボカロPなど)を見守りながら育てている感覚を楽しめます。近くでずっと支えているという気分が味わえるため、長くファンでいてくれるのです。
二次元の世界に理想を投影する
ボーカロイドやVTuberは、生身の人間ではなく二次元(三次元)のキャラクターが動画に登場します。ボーカロイドの場合は、ボカロキャラクターが出演するMVもあればイラストやアニメーションもあります。
いずれにせよ、生身の人間ではない「キャラクター」に自身の理想を投影し、楽しむことができるのがネットのエンタメの特徴です。こういった魅力も若者たちの心を掴んでいるのでしょう。
ボカロPの収入事情
ボカロ曲を生み出すボカロPたちの収入はどれくらいなのでしょうか。収入源や年収について少しご紹介します。
ボカロPの収入源
ボカロPの主な収入源は下記の通りです。
- 動画再生に伴う広告費
- ライブ配信で得られるスパチャなど
- 有料ダウンロードの費用の一部
- 著作権料
- 委託作曲の費用
YouTuberのように動画再生により得られる収入と、権利に関する収入、そして楽曲の委託制作による制作費用などが主たる収入源となります。
ボカロPの収入
ボカロPの収入はピンキリです。無名で楽曲もヒットせず稼げないボカロPは収入がゼロということもザラです。
ただ、ヒット曲を生み出すことができたり、ボカロPとして名を馳せることに成功したボカロPたちは年収1,000万を余裕で超えられるようになります。このあたりの収入は、まさにアーティストや芸能人の収入事情に近いイメージとなります。売れれば設けられるし、売れなければ厳しい世界ということです。
夢ある仕事だが厳しい世界でもある
売れなければ食っていくことも厳しい世界であるボカロP。
売れるようになるためには、人気曲を生み出すセンスや才能、努力や研究が必須です。しかし、それだけではなくマーケティングスキルや、セルフプロデュースのセンスも求められます。
いくら素晴らしい曲を生み出せても、それが認知されなければ、広まらなければ、埋もれてしまいます。自分が作った曲を一人でも多くの人に聴いてもらうために、いかにバズらせるか、いかに話題になるか、という点で売り込んでいくスキルも必要となってきます。
本気でボカロPを目指すならTSM高等課程のバーチャル・パフォーマー・コースでしっかりと準備しよう
売れるボカロPとなって自分の楽曲を世に広めたい、大好きな音楽で食べていきたい、という夢を抱いているならば、東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校 高等課程のバーチャル・パフォーマー・コースでしっかり準備することをおすすめします。
ボーカロイドを用いた楽曲制作や、ボカロ曲の動画制作、投稿のコツなどを熟知した講師が一から丁寧に教えてくれるので、ボカロPの基礎が身に尽きます。
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